リフレキャリーの特徴

Medical Nutrition(メディカルニュートリション)-医療機関向け「未病・予防医学」専門情報誌-より

【乳酸菌生産物質の不思議な力】

「乳酸菌の作り出す物質が人体に総合的に働きかける」

●業界では、知る人ぞ知る健食素材

 乳酸菌生産物質とはその名の通り、乳酸菌やビフィズス菌に含まれている有用菌が発酵過程において産生する物質の総称。

あくまで、乳酸菌が作り出した物質であり、その性質は乳酸菌と全く異なる。

これまで、クローズマーケットを中心に展開されてきたこともあり、一般消費者にとってはあまり耳慣れない名称だと思うが、実は健康食品業界では知る人ぞ知る素材として有名なのだ。なぜなら、豆乳をベースとした特殊な培地に複数の乳酸菌を接種したうえで、長時間発酵させて作ることから、大豆由来の成分だけでなく、乳酸菌由来の成分などの多種・多様な成分を豊富に含んでいるからである。
 事実、(財)日本食品分析センターにおいて食品レベルで分析したところ、アミノ酸や脂質、ビタミン、ミネラル、イソフラボン類や様々な生理活性物質をバランスよく含んでいることが判明している。そして、その中にはγ-アミノ酪酸やオルニチン、脳機能に関連するフォスファチジルセリンなど、話題の成分も含んでいることが分かっている。
 通常の健康食品の場合、特定の保健効果を期待するために特定の物質を配合
する。しかし、乳酸菌生産物質は多種多様な成分を含むことから、特定の保健効果に限定されずに人体に総合的に働きかける。その幅広い機能性を評して「ウルトラサプリメント」と呼ぶ医師もいるほどで、特に若い医師が専門分野以外の患者に推奨するには、幅広い機能性が期待されているため、便利なものといえるようだ。

 

●乳酸菌生産物質は「古くて新しい素材」

 このように、人体に総合的に働きかける乳酸菌生産物質。そのルーツは今から90年以上も昔にさかのぼる。
 大正3年、京都で故・正垣角太郎氏によって日本初のヨーグルト「エリー」が発売されたことに始まり、子息の故・正垣一義氏(以下:正垣氏)によって昭和11年に、乳酸菌8種類を共棲培養させた「ソキンL」を陸軍指定乳酸菌製剤として発売するなど、当時は生菌を中心とした研究が盛んに行われていた。
 しかし、正垣氏は当時、東南アジアで幅広く事業を展開していた西本願寺の22代目の法主・大谷光瑞農芸化学研究所を設立。研究テーマもそれまでの生菌から生菌の代謝物質へ180度切り替えた。
 終戦後、正垣氏は昭和23年、東京に寿光製薬(株)を設立、今日の乳酸菌生
産物質の元祖なる製品「ステニィルヤング」を開発した。その間、正垣氏は昭和24年と25年の2回にわたって国会で「寿命論と有効菌」と題した講演を行い、技術的にも今日の腸内細菌学会レベルを超えた解説であったことから、当時の文部大臣や厚生大臣から賛辞も受けている。
 現在、正垣氏の製法は(株)光英科学研究所をはじめとする3社が継承し、基本となる製法を引き継ぐと同時に各社改良を加え、3社は独自の製品を製造する形で今日まで至っている。

共棲培養のイメージ

●乳酸菌の共棲状態がヒトの腸内細菌を正しく反映

 その一方で、乳酸菌生産物質の特徴として挙げられるのが、共棲培養という独特の培養技術だ。共棲培養とは、2種類以上の乳酸菌がグルーピングした形で、かつ、培養を繰り返してもグループ内で菌同士が勢力範囲を保ちながら、バランスよく共存する状態のことをいい、まさに人間の腸内フローラに近似したものといえる(図)。
  医学の世界などでは、1種類の菌だけを育てて増やす「純粋培養」によって菌の働きを解明する方法が主流となっている。しかし、人間の腸内には1種類のみの腸内細菌が存在するわけではなく、実際には100種類・100兆個以上ともいわれる非常に多くの腸内細菌が生息している。そして、それぞれの菌が活動することで、腸内における各種の物質の産生に深く関わっている。

従って、複数の菌を同時に育てる「共棲培養」が人間の腸内コンディションを一番反映しており、生命を維持するための物質を得る最良の培養方法といえるわけだ。
 先ほど示した(財)日本食品分析センターにおける分析結果は、あくまでも食品レベルでの分析結果であり、その他の生理活性物質が乳酸菌生産物質に含まれている可能性は極めて高い。機能性食品の学術分野の研究者からは、乳酸菌生産物質の関与成分は

「アン・ノンファクター」のままで良いのではないかとの声も聞かれる。

なぜなら、「関与成分が解明されれば、大手メーカーに市場を完全に持っていかれてしまう」からだという。「アン・ノンファクター」に秘められた力。

乳酸菌生産物質から当分、目が離せそうもなさそうだ。

 

「疾病に直接作用する<バイオジェニックス>」

●腸管免疫を介して疾病の予防・治療に働きかける

 これまで、整腸作用を中心として一般消費者に訴求してきた乳酸菌製品。しかし、私たちが今まで乳酸菌の作用として認識してきた保健効果の多くは、乳酸菌が生成・放出した乳酸菌生産物質によるものであることは意外に知られていない。
 現在、腸内環境を改善させる機能性食品は、プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスの3種類に分類されている。プロバイオティクスは、乳酸菌の生菌や生菌製剤を摂取することで、腸内環境を改善させる考え方であり、オリゴ糖などのように腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサとなるような物質を摂取することで、腸内環境を改善しようというのがプレバイオティクスの考え方である。
 しかし、腸内フローラの機能性は加齢とともに次第に低下してくる。すなわち、善玉菌のビフィズス菌自体が減ってくるのだ。従って、腸自体が老化している状態に善玉菌や善玉菌のエサとなるようなものを外からいくら摂取させたところで、その多くは通過菌として体外に排出されてしまうことになる。それこそ、1~2リットルのヨーグルトを毎日摂取しないと、腸内環境を改善させることはできないわけである。
 そこで、腸自体のコンディションに関係なく、腸内環境を確実に改善させる方法として医療関係者が注目しているのがバイオジェニックスの考え方。乳酸菌や植物などによって生成された生理活性物質を機能性食品の形で摂り入れることで、腸管免疫を活性させると同時に、腸内フローラを改善させる働きを持つ。各種の免疫賦活物質やビタミン類、植物フラボノイドなどがその代表的な素材であり、乳酸菌生産物質もこのカテゴリーに該当する。
 バイオジェニックスの働きが、プロバイオティクスやプレバイオティクスの働きと大きく異なるのは、後者が腸内フローラを改善させることで疾病に間接的に働きかけるのに対して、前者では腸内フローラを改善させるだけでなく、腸管免疫や生理活性作用を介して疾病に直接働きかける点にある。従って、疾病に対して直接的・間接的の両面から効果を発揮するのがバイオジェニックスのメリットである。そのため、抗ストレスをはじめとする整体調整機能や、免疫賦活・抗アレルギーといった生体防御機能、抗腫瘍効果、血圧降下や血糖低下作用、コレステロール低下作用に代表される疾病予防や疾病回復作用など、幅広い機能性が期待できるわけだ。

機能性食品の作用機序

●高齢者や入院患者には乳酸菌生産物質を

 乳酸菌の機能性は生菌自体にあるのではなく、その生成物に存在する-このような独創的な考え方によって生み出されたバイオジェニックス理論は、東京大学名誉教授の光岡知足・農学博士によって日本で初めて提唱された。光岡博士は、乳児の腸内にしか存在しないといわれていたビフィズス菌を成人の腸内にも存在することを発見、両者の性格がまったく異なることを突き止めるなど、日本における腸内細菌研究の第一人者である。
 そもそも光岡博士が腸内細菌叢の研究を行うことになったのは、大学院の指導教授であった恩師・越智勇一博士から腸内フローラに関する研究テーマを与えられたことがきっかけだ。

それまで誰も研究していなかった研究テーマだったことから、苦労が絶えなかった反面、やりがいのあるテーマでもあったと光岡博士は当時を振り返る。
 その後、光岡博士は腸内細菌叢の研究を続けていくうちに、プロバイオティクスやプレバイオティクスの範疇に入らない機能性食品であっても、腸内環境を改善させるカテゴリーがあるのではないかと考えるようになり、これらをまとめて「バイオジェニックス」と命名した。
 このように、広い守備範囲を有するバイオジェニックス。なかでも、その代表ともいえる乳酸菌生産物質の利用が適しているのはどのようなケースなのだろうか。
 「高齢者の方の健康維持や免疫力が低下している入院患者さんに対しては、乳酸菌生産物質のようなものを日常的に摂取することは理にかなっていると思います。特に入院患者さんの場合、院内感染や日和見感染の危険性も考えられますから、予め免疫力を高めておくことは大切でしょう」。

 高齢化社会が進展する現在、バイオジェニックスの活躍の場はますます広がっていくだろうとは光岡博士。なかでも、乳酸菌生産物質には腸内にある善玉菌を安定させ
ることから、腸内フローラを安定させる作用を引き出すことで、生体ホメオスタシスを維持することが出来るのではないかと語る。
 「しかし、その一方でプロバイオティクスやプレバイオティクスしか腸内環境を改善させないとの間違った健康情報が多く見られるのも事実です。乳酸菌の生菌をいくら投与したからといっても、必ずしも腸内に定着するとは限りません。バイオジェニックスには免疫賦活作用を持つ乳酸菌の菌体成分なども含まれますから、バイオジェニックスの一層の啓発と活用に期待したいですね」。

 

「安全性は栄養生理学的に評価 有効性も創薬レベルで検証」

●栄養生理学的評価は食品機能を評価する最適な方法

 BSEや中国産野菜の残留農薬-昨今、何かとクローズアップされているのが、食に関する安全性の問題。従って、健康食品といえども、まずは安全性を確保することが第一に求められる。
 乳酸菌生産物質の安全性については、国際的な安全性基準であるGLP適合
施設において長期安全性試験を実施。トクホに準じた試験デザインによって安全性を確認しているだけでなく、城西国際大学薬学部・臨床栄養学講座の太田篤胤教授によって、通常の安全性試験に比べて微妙な影響を検出することができる栄養生理学的な評価試験も実施され、極めて安全であることが確認されている。
 栄養生理学的な試験による安全性評価とは、栄養成分の組成が全て明確な
精製飼料を健常ラットに摂取させることで、栄養学的な視点から安全性を評価していく方法。飼料に含まれる栄養成分に関しても、試験デザインに影響するものを予め把握するなど、至ってシビアな評価方法となっている。
 通常の安全性試験の場合、栄養成分の組成が不明確な飼料を健常ラットに与
えることで安全性の評価を行うが、飼料に含まれている微量の栄養成分が評価に直接影響を及ぼしてしまう危険性も否定できない。従って、飼料自体の栄養成分の組成を把握したうえで安全性を評価する栄養生理学的試験が、食品機能を評価するうえでは、最適な方法といえるわけだ。
 そこで、太田教授は乳酸菌生産物質に含まれるビタミン・ミネラルとイソフラボン類が試験デザインに与える影響を予め把握したうえで、

成長期の正常雄ラット(雄Wistarラット)28匹を、対照群と3群の乳酸菌生産物質投与群に分類。栄養成分の組成が明確なAIN-93G精製飼料で28日間飼育させた後、ラットの体重や飼料の摂取量、糞量、臓器重量などを測定し、血糖値や各種の血液生化学検査もあわせて実施したところ、乳酸菌生産物質に関する影響は全ての項目で認められなかった。
 機能性と安全性とは表裏一体と話す太田教授。「そのためにも、急性毒性試験や亜急性毒性、反復投与毒性試験などで安全性を確認することは、健康食品の安全性を確認するうえでの最低限度のマナーなのではないでしょうか」として、安全性評価はより重要視されるべきだと強調する。

 

●NCIの判定基準を上回る延命効果が

 一方、乳酸菌生産物質の有効性については、学術的にも臨床的にも数多くの
データが報告されている。なかでも、近年盛んに研究されているのが抗腫瘍効果に関する研究。田辺製薬グループの(株)田辺R&Dサービスにおいて創薬レベルでの研究が実施されている。
 研究に携わるのは、飼育管理部薬理グループの獣医師・小田晃司氏。田辺製
薬(株)で20年以上にわたって抗がん剤の薬理活性を研究してきたスペシャリストだ。
 「これまでの抗がん剤は、薬効に対して毒性があまりにも強すぎるといった問題点を抱えていました。そのような時に評価依頼を受けたのが、乳酸菌生産物質でした。聞いてみますと、豆乳を培地にして複数の乳酸菌を発酵させ、そこから産生する物質であるとのことでして、何らかの天然由来の抗がん活性が見つけられるかもしれないとの期待から、がんに対する薬理活性を調べてみることにしました」。
 早速、小田氏は固形がん細胞Meth-A sarcoma をマウスに移植、in vivo 試験で乳酸菌生産物質の抗腫瘍効果を調べたところ、乳酸菌生産物質投与群で腫瘍細胞の増殖率を47.5%にまで抑制することを確認。さらに、米国国立癌研究所(NCI)で抗がん剤の in vivo スクリーニングの第1次選別として使用されるヒト白血病P388細胞の培養系をマウスに移植、in vivo 試験でマウスの延命効果を検討したところ、最大25%というNCIの判定基準を上回る延命率が示された。
 「私たちは、あくまでも医薬品としてのフィールドで抗腫瘍試験を行っていますが、健康食品でNCIの判定基準を上回る延命効果が示されたことは正直驚いています。その後、NCIや(財)癌研究会の in vitro スクリーニングで用いる13種類のがん細胞に対して行なった in vitro 増殖抑制試験でも、対照薬5Fuとは異なる増殖抑制作用を発揮している可能性が推測されましたから、その作用機序の解明は非常に興味深いところです」。
 この試験結果からは、乳酸菌生産物質の薬理作用が免疫系を介していることは確認できたが、がん細胞の中には乳酸菌生産物質を投与することで細胞死を起こしたものも存在した。小田氏によれば、一般に抗がん剤の多くは増殖速度の早い細胞ほど抗腫瘍効果を示すため、セルサイクルのどの phase に作用しているかといったことまで掘り下げていくことも今後は重要なのではないかと話す。
 「現在、これまで in vivo 試験で行ってきたことが、果たしてヒトにも実際に効果があるのかといった検証の最終段階に入っておりまして、ヒト正常細胞に対する増殖抑制効果を in vivo 試験で検証しているところです」-いずれは、これらの乳酸菌生産物に関する研究を論文としても投稿したいと話す小田氏。『身体にやさしい抗がん成分』の研究は佳境を迎えようとしている。

 

「抗腫瘍効果が様々な試験で確認」

 (株)田辺R&Dサービスらのグループが最初に行ったのは、マウスMeth-A sarcoma を用いた乳酸菌生産物質の in vivo 試験。乳酸菌生産物質を投与することで、

マウスMeth-A sarcoma の増殖を有意に抑制することが確認された。
 BALB/c系雄マウスを一群10匹ずつ、それぞれの4群の乳酸菌生産物質エキス
投与群と対照群とに分類。それぞれの被験物質を体重10gあたり0.1mlの割合で、

移植14日前から1日1回、28日間にわたって連日経口投与した後、Meth-A sarcoma 細胞をマウス腹腔内から採取して調整を行い、再びBALB/c系雄マウスの鼠蹊部皮下に移植して抗腫瘍活性を評価した。その結果、被験物質として用いた乳酸菌生産物質エキスのうちの一種類で、マウスMeth-A sarcoma の増殖率を47.2%に抑制、Meth-A sarcoma の増殖抑制の基準となる増殖率50%をはるかに上回る抑制率を示すことが判明した。
 この試験結果を受けて同グループは、乳酸菌生産物質が腫瘍細胞に対してど
のようにアプローチしているのかを調べる目的から、マウス白血病細胞P388を用いた

腫瘍細胞への増殖抑制効果について in vitro 試験で検討した。
 1×10^4個/mlのマウスP388細胞に乳酸菌生産物質を24穴マイクロプレートにて接触させて感染した後に、対照群を100%としてマウスP388細胞の増殖率を測定したところ、乳酸菌生産物質を投与することで、マウス白血病P388細胞に対する顕著な増殖抑制効果が生ずることが示された。
 さらにグループは、同じマウスP388細胞を用いて in vivo における延命試験を実施。米国国立癌研究(NCI)の抗がん剤における第1次スクリーニングの判定基準を上回る延命効果が確認された。
 1×10^7個/mlのマウスP388細胞懸濁液をCDF1マウスの腹腔内に0.1mlずつ移植し、乳酸菌生産物質を体重10gあたり0.2mlずつ、1日1回腹腔内投与する群とコントロール群(抗がん剤5Fuを投与)とに分類し、移植日を0とした時のマウスの生存日数を算出して延命率を測定した。その結果、コントロール群における平均生存日数が9.6±0.2日だったのに対して、乳酸菌生産物質投与群では平均生存日数が12.0±0.6日と延長していることが判明。延命率についても25.0%と、NCIの第1次スクリーニングにおける判定基準である20%をはるかに超える数値が検出された。

 

●抗がん剤と異なる抗腫瘍メカニズム

 一方、同グループは乳酸菌生産物質と抗がん剤との間に抗腫瘍メカニズムの
相違があるかを確認する目的から、ヒト腫瘍細胞11株とマウス腫瘍細胞2株を用いて、

腫瘍細胞に対する乳酸菌生産物質の増殖抑制効果を in vitro 試験で検証した。
 試験は、NCIや(財)癌研究会の in vitro スクリーニングで用いる11株のヒト腫瘍細胞[MKN45(胃癌)、HT-29、HCT-15、HCT-116(結腸癌)、MIAPaCa2(膵臓癌)、A549(肺癌)、MCF7(乳癌)、HeLa(子宮癌)、NIH:OVCAR-3(卵巣癌)、PC-3(前立腺癌)、K-562(白血病)]および、2株のマウス腫瘍細胞[B16-F10(悪性黒色腫)、P388(白血病)]を使用。乳酸菌生産物質エキスおよび乳酸菌生産物質の原液より可溶性成分のみを抽出した原液調製液を、マイクロプレートで接触させた後、3日間培養。各腫瘍細胞における増殖抑制作用をMTT assay法に準じて評価した。
 その結果、図4に示すような腫瘍細胞で、乳酸菌生産物質エキス投与群と原液
調製液投与群が希釈倍率30倍以上でIC50(50%細胞増殖阻害濃度)を示すことが判明。対照薬である5Fuとは異なる作用機序を介して腫瘍細胞の増殖を抑制する効果を発揮している可能性が推測され、その作用機序に免疫様物質が関与している可能性が示唆された。

マウス試験
増殖抑制作用の検討

「生活習慣病への改善効果も明らかに」

●漢方薬を上回る糖尿病改善効果

 乳酸菌生産物質の糖尿病に対する効果は、中国・北京中日友好医院で100名の糖尿病患者を対象して臨床試験が実施されている。
 糖尿病患者100名(Ⅰ型4名、Ⅱ型96名)を2群に分け、乳酸菌生産物質7mlをそれぞれ8週間、16週間摂取させ、血糖値とコレステロール、糖化ヘモグロビン(HbA1c)、

肝機能および腎機能を検査した。その結果、24%の患者に著効、62%の患者が有効だったことが判明。血糖値の平均値の変化をみても、血糖値が顕著に低下していることがわかった。
 さらに、医院では乳酸菌生産物質を30名の糖尿病患者に投与する臨床試験を
実施して、糖尿病治療によく使われる漢方薬との比較を行なった。
 60名の糖尿病患者を試験群と対照群の2群に分け、試験食として乳酸菌生産
物質10ml、対照群には糖尿病治療によく使われる漢方薬「玉泉丸」15mlを毎日2回、それぞれ3ヶ月間摂取させ、摂取前および摂取中、接種後における空腹時血糖値、尿糖、体重を2週間に1度、またグリコヘモグロビン(HbA1c)、コレステロール、肝機能と腎機能を毎月1回測定した。その結果、漢方薬の糖尿病に対する有効率が66.6%だったのに対して、乳酸菌生産物質を投与した試験群では、86.7%と高い有効率を示したことが判明。血糖値やヘモグロビン値の低下率についても顕著な差がみられたことから、乳酸菌生産物質が漢方薬を超える効果を有することが明らかとなった。
 これら糖尿病に対する一連の試験結果からは、乳酸菌生産物質の摂取によって摂取終了後の血糖値のリバウンドがみられなかったことから、乳酸菌生産物質が血糖値を根本から改善している可能性が示唆されるとともに、糖尿病の合併症の1つでもある腎疾患に対しても良好な結果が得られた。
 そこで、腎障害に関する有効性を調べる目的から、ストレプトゾシトン(STZ)誘発腎障害モデルラットを用いた基礎試験によって乳酸菌生産物質の効果が検証された。
 6週齢の雄 Wistar系ラット36匹をSTZによって腎障害を誘発させた後に群分けし、被験物質を1日1回・28日間経口摂取させて、血糖グルコース濃度、血液中のBUNおよびクレアチニン濃度、尿中タンパク質およびクレアチニン濃度をそれぞれ測定した。その結果、血糖グルコース濃度については、全群において対照群との有意差はなく高値を維持したが、BUNに関しては対照群と比較して用量依存的な効果が認められた。また、尿中クレアチニンについては対照群と比較して逆相関的な効果を示すと同時に、尿中タンパク質についても対照群と比較して一部で低下傾向が認められた。

 

●血中トリグリセリド濃度が有意に低下

 その一方で、糖尿病とともに生活習慣病の分野において近年クローズアップされてきているのが、内臓脂肪症候群ともいわれるメタボリックシンドローム。

最近の研究では、このメタボリックシンドロームに対する効果も乳酸菌生産物質には期待できることが分かってきている。
 田辺製薬グループの(株)田辺R&Dサービスらのグループが行なったⅡ型糖尿病に対する基礎試験では、乳酸菌生産物質を投与することで、血中トリグリセリド濃度が有意に低下することが明らかにされた。
 6週齢の雄db/dbマウス8匹を1週間予備飼育した後、正常対照群、糖尿病対照群、乳酸菌生産物質投与群に分類。それぞれの被験物質(各対照群には同量の蒸留水を投与)を体重10gあたり0.1ml、1日1回・10日間経口投与させて、血中グルコース濃度、血中トリグリセロイド値、体重および摂取量を測定した。その結果、血中トリグリセリド濃度については乳酸菌生産物質投与群で投与2週間目から10週間目まで低下傾向を示したが、投与10週目には糖尿病対照群との間に有意差が認められたことがわかった。

血糖値の変化
血糖値の変化

「難治性疾患や慢性疾患の治療に食養生と乳酸菌生産物質が活躍」

●食べ物が血液の善し悪しを左右

 三重県中南西部に位置する上瀬クリニック。今年6月に開業25年を迎えた同クリニックでは、毎週木曜日と土曜日の午後に「食養外来」を開設している。
 「『食べた物が血となり肉となる』というフレーズで表現されるように、食べ物によって血液の状態は左右され、同時に健康状態の善し悪しも左右される。慢性疾患や難治性疾患といった、一般に原因が不明とされる疾患は、基本的に食べ物との因果関係がつよいのではないか」-こう考えるクリニックも上瀬英彦院長は、『治療は食生活の見直しから』をモットーとして食養外来で診察を行っている。
 食養外来では、LBA(ライブブラッドアッセイ)、赤血球脆弱化試験で患者の血液を分析し、酸化ストレス度のマーカーとしてヒドロペルオキシドの測定(d-ROM)、抗酸化力(BAPテスト)、毛髪分析によるミネラル分析などを参考として食生活の指導を行っている。外来は完全予約制の自由診療を採用し、初診は患者1人当たり1時間半以上の診療時間をかける。
 外来では、病気が発症するまでの日常の食生活にポイントを絞り、どのような食べ物をどのように食べてきたかといった食歴を重視する。がんなどの難治性疾患になった患者の食歴を調べれば必ず原因があり、それを改善することが真の治療につながることが少なくないからだ。また外来では、早くからよい食生活を実践すれば、病気の予防が可能であるとの考え方から、予防医学にも重点をおいた指導も行っている。「いわば、食養外来は予防外来でもあるわですよ」。
 外来で上瀬院長が具体的に実践するのは、「マゴワヤサシイ」といわれる、豆類、ゴマ、ワカメなどの海藻類、野菜、魚、シイタケなどのキノコ類、イモ類の豊富な和食を基本として、これに酵素栄養学に基づく非加熱食品の摂取を加味した「植主動従」の食養理論。特に野菜類に関しては、緑黄色・淡色野菜、根菜類を幅広く摂取するとともに、煮物や炒め物だけでなく、食物酵素が豊富な生野菜や漬物や納豆などの発酵食品の積極的な摂取が大切だと上瀬院長は指摘する。
 「西洋医学では食べ物と疾病との因果関係については希薄です。その理由について上瀬院長は、西洋医学の常識である骨髄造血の考え方だけでは、食べた物と血液と病気との関連がどうしてもイメージできないからだろうと思います。そのようなときに腸管造血を唱える千島学説に出会いまして、一気に疑問が氷解しました。食と病気との関係を血液を介して考えることで、腸管の重要性を再認識することができました」。

 

●食養生と乳酸菌生産物質の併用が有効

 一方、食養外来では疾患によって食事指導に加えてサプリメントも推奨する。ベースの食生活を改善することで、サプリメントの効果を最大限に引き出すのが狙いだ。
 なかでも、上瀬院長が強い関心を持っているのが、腸内環境を改善させるサプリメント。腸内環境を改善することで、体内の血液が浄化され、その結果として、体内の代謝や循環状態が改善して自然治癒力がアップするため、疾病の治癒や予防に極めて有益に作用すると考えたからだ。
 「医家向けサプリメントを展示する統合医療店に行った時に乳酸菌生産物質で良いサプリメントがあることを知りました。製造メーカーに問い合わせて、資料を送ってもらい検討しましたところ、学術データも豊富なうえ、豆乳の培地に共棲培養した複数の乳酸菌を接種させて長時間発酵して作られるとのことでして、植物由来の栄養成分を積極的に摂取することが体にとって望ましいとする私の持論にもマッチしていましたから、早速治療に取り入れてみることにしました」。
 これまで上瀬院長は、慢性的な便秘の患者や下痢になりやすい胃腸障害、慢性腎不全や糖尿病、難治性の乾癬に対して食養指導とともに乳酸菌生産物質を併用し、その効果に手ごたえを感じている。
 便秘薬が手放せなかった59歳の女性患者の症例では、併用摂取することで便秘薬を使用しなくなり、胃腸障害で病院に通い詰めていた60歳代の女性患者の症例でも体調の回復がみられた。一方、糖尿病患者では血糖降下剤やインスリン療法と同時に、生野菜を豊富に摂取する食養生とともに乳酸菌生産物質サプリメントを摂取させたところ、HbA1cが8.4%から6.8%まで落ち着き、合併症の糖尿病性網膜症に対しても良い感触がつかめたという。
 また、近隣の病院や大学病院、代替医療で定評のある病院にまで通院したが、症状が改善しなかった40歳代の乾癬患者の症例では、動物性食品を極力ひかえて野菜中心の食生活を送ってもらうとともに、乳酸菌生産物質サプリメントを併用して摂取してもらったところ、3ヶ月後には症状の改善傾向がみられ、6ヶ月後には乾癬の盛り上がりがほとんど消失していた。
 「一番最近の状態では、完全に改善している部位もあり、難治性の乾癬の完全治癒も期待が持てます」。

 

●日本人は腸の重要性を理解している民族

 「乳酸菌生産物質の利用はリピート率が高く、患者さん自身が効果を実感しているのではないか」と話す上瀬院長。日常から食生活を改善することで腸内環境を整え、血液を浄化することで疾病予防につなげていきたいと抱負を語る。
 「私自身、日本人は腸の重要性を一番よく理解している民族なのではないかと感じています。よく、悪いことを考えている人のことを『腹黒い人』といいますが、腸内環境の状態は、いわばその人の人格までも表す言葉となっているのです。このような表現は腸の意味をよく理解している日本独特の言い回しではないでしょうか。また、武士がけじめをつけるために切腹をしたのも、体の中で腸を一番大事な部分と考えていたからではないでしょうか。そうでなければ、もっと楽な方法を選んだはずでしょうから」。

 

「機能性のカギを握る二次代謝産物 化粧品用途としても新たな需要が」

●未だに解明されていない「二次代謝産物」

 ヨーグルトに代表される乳酸菌製品。その多くが、コストパフォーマンスの面から、

4時間程度の発酵によって製品化されていることは、実はあまり知られていない。

俗に、ヨーグルトがプロバイオティクスと称されるのも、乳酸菌の生菌を約4時間から12時間発酵させた場合に生じる「一次代謝産物」しか存在しないところが大きく、このことが、ヨーグルトの機能性をプロバイオティクスの領域から抜け出せないものにしている。
 しかし、乳酸菌生産物質はというと、その多種多様な機能性のメカニズムの解明がいまだ「アンノン・ファクター」のままであることはすでにお話ししたとおりである。そこで、近年では発酵学の分野において提唱されている「二次代謝産物」といわれる概念が、乳酸菌生産物質の持つメカニズムのカギを握るのではないかとの意見も出され、学術界では二次代謝産物の全容解明が期待されている。
 二次代謝産物とは、生産菌の生育がほとんど停止した後に発酵によって産生される代謝産物のことをいい、抗生物質を合成する場合に産生されることが多い。
 図1は通常の細菌における増殖曲線を示したグラフである。ヨーグルトをはじめとする乳酸菌の生菌の菌数が最も増殖する12時間程度発酵させたとしても、1gあたり10^8個ぐらいの菌数を含有させることが精一杯だ。この間に産生されるのが一次代謝産物で、これがプロバイオティクスとしての働きをすることになる。しかし、図1の抗生物質ペニシリンの例にあるように、20時間ほど発酵させた時点で二次代謝産物が生じてくる。
 現在のところ、二次代謝産物については「神秘的な」とも形容されるように、学術界でもその機能性についてはほとんど解明が行われておらず、論文発表もされていない。その一方で、乳酸菌生産物質をはじめとする機能性食品は、穏やかで総合的な保健効果を有し、安全かつ永続的に使用されるものが求められている。従って、二次代謝産物のメカニズムが解明されれば、食品成分の機能研究に大きな影響を与えることがいえるため、二次代謝産物の今後の機能解明に研究者の期待が集まっている。

増殖曲線

●化粧品用途として日本化粧品工業連合会にも登録

 このように、バイオジェニックスとして総合的な保健効果を有する乳酸菌生産物質。最近では、機能性食品素材としての枠にとらわれない使用例も多くみられる。なかでも、需要が急増しているのが乳酸菌生産物質の化粧素材としての活用方法。ローションをエステサロンのオプションとして供給しているケースもあり、利用者からも好評を博しているという。
 腸管と皮膚とは類似した環境にあることは、意外に知られていない。腸内には数百種類の腸内細菌が存在しているが、実は皮膚にも腸内同様に皮膚を守る常在菌が多数存在していることから、乳酸菌の化粧品素材としての活用はすでに10年以上前から行われているのだ。その先駆けが、ヤクルト(株)から出された「シロタエッセンスSE液」。

乳酸菌の生菌単菌で製造し、化粧品メーカーに古くから原料供給も行っている。
 現在、乳酸菌生産物質は日本化粧品工業連合会のINCKコードも取得、化粧品
原料としても登録されている。表現も「肌をツヤツヤさせる」といった文言が使用可能となっている。
 当初は、「豆乳発酵エキス」の名称で米国において化粧品原料としての登録を申請した乳酸菌生産物質。米国で認可されると同時に、日本でも化粧品原料としての登録も認可された。
 皮膚には在来菌が多数存在していることから、複合菌の形で乳酸菌を培養している乳酸菌生産物質は、少量でも皮膚への高い体感性が期待できる。それと同時に、乳酸菌生産物質の中には分子量の低い有用成分が存在することから、それらの成分が皮膚の深層部分にまで達することも考えられる。従って、乳酸菌生産物質の化粧品への添加量は、せいぜい0.5%程度だが、その高い体感性がエステサロンの利用者からも報告されているという。

 

リフレキャリー

通常コース

リフレキャリー(通常コース)

商品名:リフレキャリー(商標登録取得)

 

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■注意
大豆成分が含まれますので、アレルギーをお持ちの方はご注意ください。

 

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¥5,350

定期コース

リフレキャリー(定期購入コース)

商品名:リフレキャリー(商標登録取得)

 

90粒入(約1ヶ月分) 税込み 4,840円 送料無料!

 

 

■注意
大豆成分が含まれますので、アレルギーをお持ちの方はご注意ください。

 

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